地域ラボ・高山にて「飛騨高山のおみやげ事情を知る会」を開催しました。
地域ラボ・高山は、令和7年2月27日(木)立体朝市ビギンにて、「飛騨高山のおみやげ事情を知る会」を開催しました。
本企画は、第1回で開催した「20代とミドル・シニア世代の交流会」で出会った仲間たちとの継続的な取り組みの一環で、飛騨高山の伝統工芸 飛騨春慶塗 一位一刀彫 に関わる若手職人や、地元で活動するクリエイターとともに、地域の魅力を活かした新たな「高山の手土産」開発を目標に掲げています。まず現状を知り学ぶことを目的とし、古い町並みの入り口にある みしま民芸店 で生まれ育ち、お土産事情に精通する 志多祐恵さん(ブレーン企画 取締役)をゲストに迎えました。
飛騨高山のお土産市場の現状と課題として、約50年間売れ続けている商品が後継者不足でやむを得ず取り扱いができなくなっていることが分かり、飛騨春慶塗に携わる参加者にとっても、伝統工芸の現状や課題を改めて考える機会となりました。また、国内外からの観光客のお土産購入比率は 国外:国内 = 8:2(みしま民芸店調べ) というデータも示され、特に外国人観光客は、日本製なのか、飛騨高山でつくられたものか、を重視して購入を決める傾向があることが分かりました。すでにある素晴らしい伝統工芸品や特産品に対して、デザインの力やニーズに応じたアイデアを加えることで、より多くの人に選ばれる可能性が広がるのではないかと感じ、先人たちが築いてきた歴史と、若手クリエイターのアイデアが融合する土台を、この活動を通してつくり上げたいという想いが強まりました。
飛騨春慶塗、デザイン、建築など、参加者がそれぞれの専門分野を活かしながら、地元にどのように関わり貢献できるかを考え議論する場となりました。自分の専門外のことを積極的に質問し合いながら、自然とディスカッションが生まれる良い雰囲気でした。本来普通に暮らしていたら生まれなかったつながりができ、「町でばったり出会うだけでも価値がある」と感じられる関係性が築かれたことも本活動の大きな収穫でした。
今後は、より具体的な課題解決に向けて、各分野の専門知識や技術を地元の財産として活かせるようなゲストを招き、新たなおみやげの商品開発を進めることを目標に第3回の企画を進めていきます。これからも、伝統と革新の融合を目指し、飛騨高山の魅力を発信する活動を続けていきます。